ドローンの飛行禁止区域とは?教則にもとづく一覧と確認方法

パイロットくんと地図ピンのアイコンバッジ、「ここは飛べる?」「飛行禁止区域の一覧」(オレンジ色で強調)「3つの確認方法を解説」の3行のテキストが並ぶアイキャッチ画像。 教則ガイド

※本記事は2026年9月時点の情報にもとづいています。制度は変更される場合があるため、実際の飛行・申請にあたっては必ず国土交通省の最新情報をご確認ください。

パイロットくん
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禁止区域ってどこで確認すればいいんですか?

ドローンアシスト
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法令ごとに整理すると迷わなくなりますよ。まずは航空法が定める4つの空域から見ていきましょう。

ドローンが飛べない区域は、航空法だけでも4種類あります。教則は、この4種類を空域の性質ごとに整理しています。この記事では、教則の記載にもとづいて、航空法が定める飛行禁止区域の一覧と、区域を確認する方法をまとめます。

ドローンの飛行禁止区域は、航空法が定める4種類に分かれる

教則は、航空法における飛行禁止区域を、性質の異なる4つの空域として整理しています。

  • 空港等の周辺空域
  • 緊急用務空域
  • 150メートル以上の空域
  • 人口集中地区(DID地区)の上空

この4種類のどれかに当てはまる空域では、国土交通大臣の許可を受けなければ飛行できません。次の章から、それぞれの内容を見ていきます。

空港等の周辺空域とは

教則は、空港等の周辺空域を「空港やヘリポート等の周辺に設定されている進入表面、転移表面若しくは水平表面又は延長進入表面、円錐表面若しくは外側水平表面の上空の空域」と定めています。

進入表面などは、航空機の離着陸の安全を確保するために設定された、空港周辺の立体的な空域です。空港から離れた場所でも、この空域に含まれる場合があるため、自己判断せずに後述の確認方法で調べることが大切です。

緊急用務空域は、そのつど指定される特別な空域

緊急用務空域は、捜索や救助といった緊急用務を行う航空機の安全を確保するために、国土交通省が指定する空域です。教則は「捜索、救助その他の緊急用務を行う航空機の飛行の安全を確保するため、国土交通省が緊急用務を行う航空機が飛行する空域を指定」すると定めています。

事故や災害の発生を受けて、その都度指定される点が、ほかの3種類との大きな違いです。あらかじめ地図に固定されている空域ではないため、飛行の直前に必ず確認する必要があります。

150メートル以上の空域とは

教則は、150メートル以上の空域を「地表又は水面からの高度差が150メートル以上の空域」と定めています。地表からの高さで判断するため、山や建物の上空を飛ばす場合は、その分だけ基準となる高度も上がる点に注意しましょう。

人口集中地区(DID地区)は、5年ごとに範囲が変わる

DID地区は、教則で「5年毎に実施される国勢調査の結果から一定の基準により設定される地域」と定義されています。人口や住宅が密集した市街地が該当し、都市部では広い範囲がDID地区に含まれます。

範囲は国勢調査のたびに見直されるため、以前は該当しなかった場所が新たに加わることもあるので注意が必要です。最新の指定状況は、後述の確認方法で調べましょう。

航空法の4種類をまとめて比較する

ここまでの内容を、根拠となる考え方の違いがわかるように表に整理しました。

航空法が定める4つの空域を比較した表で、区分・区域の考え方・区域は変わるかの3項目を4つのカテゴリーごとに整理している。
区分区域の考え方変動の有無
空港等の周辺空域空港・ヘリポート周辺の離着陸経路を守るための空域固定(空港ごとに設定)
緊急用務空域事故・災害時の緊急活動用に、そのつど指定される空域変動(発生のたびに指定)
150メートル以上の空域高度を基準にした空域固定(高度基準)
人口集中地区(DID地区)人口・住宅の密集度を基準にした地域変動(国勢調査ごとに見直し)

4種類のうち、緊急用務空域だけは「あらかじめ決まった場所」ではありません。この違いを知っておくと、確認すべきタイミングの判断にも役立ちます。

都道府県・市区町村の条例による飛行制限もある

航空法の基準を満たしていても、それだけで安心はできません。都道府県や市区町村が、公園や河川敷などを対象に、条例で独自の飛行制限を設けている場合があります。

条例の内容は自治体ごとに異なり、この記事では網羅できません。飛行を予定している場所を管轄する自治体のWebサイトで、個別に確認しておきましょう。

航空法以外にも、ドローンの飛行を制限する法律がある

ここまで紹介した4種類は、いずれも航空法にもとづく飛行禁止区域です。ドローンの飛行を制限する法律は、航空法だけではありません。

たとえば、国会議事堂や空港などの重要施設の周辺では、「小型無人機等飛行禁止法」という別の法律による規制もあります。この法律は航空法とは目的も規制の仕組みも異なるうえ、近年も規制範囲が改正されているため、教則ガイドシリーズの別記事で改めて詳しく解説します。

禁止区域を確認する3つの方法

自分が飛ばしたい場所が、どの禁止区域に該当するのかを調べるには、主に3つの方法があります。

禁止区域を確認する3つの方法を示したインフォグラフィックで、DIPS2.0の飛行計画通報画面・地理院地図・民間の地図アプリの特徴を番号付きの3枚のカードで整理している。もっとも実務的で確実な方法はDIPS2.0での確認としている。

DIPS2.0の飛行計画通報画面

国土交通省が提供するドローン情報基盤システム「DIPS2.0」では、飛行計画を通報する画面の地図上に、空港等周辺空域や人口集中地区、緊急用務空域などが色分けして表示されるとされています。実際に飛行計画を通報する前提の確認方法のため、もっとも実務に直結します。

国土地理院「地理院地図」

地理院地図では、人口集中地区(DID地区)の範囲を地図上で確認できます。DID地区に該当するかどうかを、飛行計画の通報前に大まかに把握したいときに使いやすい方法です。

民間の地図アプリ

このほか、禁止区域を地図上に表示する民間の地図アプリも複数公開されています。手軽に確認できる一方で、情報の更新時期はアプリごとに異なります。最終的な判断は、DIPS2.0や地理院地図など公的な情報源で確認することをおすすめします。

学科試験ではどう問われるか

第3章「無人航空機に関する規則」のなかでも、飛行禁止区域は頻出のテーマです。特に問われやすいのは、次の2点です。

  • 航空法が定める4種類の飛行禁止区域の名称と内容
  • 緊急用務空域が、あらかじめ固定された空域ではなく、そのつど指定される点

理解度を確認したい方は、分野別クイズ(無料)で無人航空機に関する規則の分野を選んで解いてみてください。通しで力試しをしたい場合は、二等模擬試験(本番形式)もあわせてご利用ください。

よくある質問

ドローンの飛行禁止区域は、航空法だけで決まりますか。

いいえ。航空法のほかに、小型無人機等飛行禁止法や、都道府県・市区町村の条例による制限もあります。航空法の基準を満たしていても、飛ばせるとは限りません。

緊急用務空域は、地図であらかじめ確認できますか。

あらかじめ固定された空域ではなく、事故や災害の発生を受けてそのつど指定されます。飛行の直前に、DIPS2.0などで最新の指定状況を確認する必要があります。

人口集中地区(DID地区)は、時間が経っても変わりませんか。

変わることがあります。5年ごとに実施される国勢調査の結果にもとづいて、指定範囲が見直されます。

150メートル以上かどうかは、何を基準に判断しますか。

地表または水面からの高度差で判断します。山や建物の上空を飛ばす場合は、その分だけ基準となる高度も高くなります。

禁止区域を確認するには、どの方法がもっとも確実ですか。

飛行計画を通報するDIPS2.0の画面で確認する方法が、もっとも実務に直結します。地理院地図や民間の地図アプリは、事前の目安として使うとよいでしょう。

まとめ

航空法が定める飛行禁止区域は、空港等の周辺空域、緊急用務空域、150メートル以上の空域、人口集中地区(DID地区)の4種類です。このほかにも、小型無人機等飛行禁止法や自治体の条例による制限があるため、航空法の基準だけで安心せず、DIPS2.0などで最新の状況を確認する習慣をつけましょう。

出典:無人航空機の飛行の安全に関する教則 第5版(国土交通省)/国土交通省「無人航空機の飛行禁止空域と飛行の方法」

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