ドローンの飛行カテゴリーⅠ・Ⅱ・Ⅲとは?第三者上空の定義から解説

パイロットくんではなくドローンくんがあきれ顔で登場する、「まぎらわしい〉3区分 カテゴリーⅠ・Ⅱ・Ⅲ 第三者上空の定義から解説」のアイキャッチ画像。 教則・法令コラム

※本記事は2026年9月時点の情報にもとづいています。制度は変更される場合があるため、実際の飛行・申請にあたっては必ず国土交通省の最新情報をご確認ください。

パイロットくん
パイロットくん

カテゴリーⅠとかⅡとか、正直どれがどれだか分からなくなってきました

ドローンアシスト
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整理の軸はシンプルですよ。第三者の上空を飛ぶかどうか、これだけです

特定飛行はカテゴリーⅠ・Ⅱ・Ⅲの3つに分かれる

ドローンの飛行は、リスクに応じて3つのカテゴリーに分類されます。リスクが高い順に、カテゴリーⅢ、Ⅱ、Ⅰです。

カテゴリー定義
Ⅰ特定飛行に該当しない飛行
Ⅱ特定飛行のうち、立入管理措置を講じたうえで行う飛行
Ⅲ特定飛行のうち、立入管理措置を講じないで行う飛行

分類の軸は2つだけです。1つは、その飛行が特定飛行に該当するかどうか。もう1つは、特定飛行に該当する場合、立入管理措置を講じるかどうかです。特定飛行が何を指すかは、飛行禁止空域の一覧と承認が必要な飛行の方法の2記事で詳しく解説しています。

特定飛行に該当するかどうか、立入管理措置を講じるかどうかの2段階の質問でカテゴリーⅠ・Ⅱ・Ⅲに分類される判定フローを示した図解。特定飛行に該当しない場合はカテゴリーⅠで許可・承認は不要、該当し立入管理措置を講じる場合はカテゴリーⅡで第三者上空は飛行しない、講じない場合はカテゴリーⅢで第三者上空を飛行する、という分岐を示している。

カテゴリーⅠとは何か

カテゴリーⅠは、特定飛行に該当しない飛行です。国土交通省の資料には「特定飛行に該当しないため、飛行許可・承認申請は不要です」と明記されています。空港周辺や人口集中地区を避け、日中に目視の範囲内で飛ばすような、一般的な飛行の大半がこれにあたります。

ただし許可・承認が不要というだけで、周囲の安全確認や機体の点検といった基本的な注意義務が無くなるわけではありません。

カテゴリーⅡとは何か

カテゴリーⅡは、特定飛行のうち、立入管理措置を講じたうえで行う飛行です。国土交通省の資料には「第三者の上空を飛行しない」飛行と説明されています。

第三者とは誰を指すのか

国土交通省の資料には、第三者の定義が明確に書かれています。

立入管理措置とは、無人航空機の飛行経路下において、第三者(無人航空機を飛行させる者及びこれを補助する者以外の者)の立入りを制限することを指します。

つまり第三者とは、操縦者と補助者以外の、すべての人を指します。通行人はもちろん、飛行に関わらない同僚や見学者も第三者にあたります。立入管理措置は、この第三者が飛行経路の下に入らないよう制限する対策のことで、具体的な方法は許可・承認が不要になる例外ケースで解説しています。

「第三者」に含まれる人と含まれない人を示した図解。第三者に含まれないのは操縦者(ドローンを飛ばす本人)と補助者(飛行を手伝う人)、第三者に含まれるのは通行人・見学者・関係のない同僚・その他すべての人であることを示している。

カテゴリーⅡの中でも許可・承認が不要になる場合がある

カテゴリーⅡは、さらに2つに分かれます。空港等周辺、150m以上の空域、催し場所上空、危険物輸送、物件投下、総重量25kg以上の機体による飛行は、技能証明や機体認証の有無にかかわらず、個別に許可・承認が必要です。

一方、それ以外の特定飛行もあります。DID上空、夜間、目視外、人や物件から30m未満の飛行で、総重量25kg未満の機体を使う場合です。この場合は、技能証明を受けた人が機体認証を受けた機体を飛行させ、飛行マニュアルの作成など安全確保の措置を講じることで、許可・承認を不要にできます。この条件は許可・承認が不要になる例外ケースで詳しく解説した内容と同じものです。

機上カメラによる確認で立入管理措置を代替する「レベル3.5飛行」も、このカテゴリーⅡに位置づけられています。くわしい要件や申請方法はレベル3.5飛行の要件と手続きで解説しています。

カテゴリーⅢとはどんな飛行か

カテゴリーⅢは、特定飛行のうち、立入管理措置を講じないで行う飛行です。国土交通省の資料には「第三者の上空で特定飛行を行う」飛行と説明されています。有人地帯における補助者なし目視外飛行、いわゆるレベル4飛行も、このカテゴリーⅢに含まれます。

カテゴリーⅢの飛行は、一等無人航空機操縦士の技能証明を受けた人が、第一種機体認証を受けた機体を飛行させる場合に限られます。飛行の形態に応じたリスク評価結果にもとづく飛行マニュアルの作成も必要です。運航管理の体制が適切に整っていることの確認を経て、はじめて許可・承認を受けられます。

「カテゴリーⅡA・ⅡB」という呼び方は公式な用語ではない

ドローン関連の解説サイトを見ていると、「カテゴリーⅡA」「カテゴリーⅡB」という呼び方をよく見かけます。個別の許可・承認が必要なカテゴリーⅡをⅡA、不要なカテゴリーⅡをⅡBと呼び分けているようです。

ただし今回、国土交通省の該当ページと関連するPDF資料を確認したかぎり、この呼び方は見当たりませんでした。公式な資料の表現は、次のとおりです。

カテゴリーⅡ[飛行許可・承認申請が必要な飛行]
カテゴリーⅡ[飛行許可・承認申請が不要な飛行]

「ⅡA」「ⅡB」ではなく、角カッコを使った説明的な書き方です。業界内で分かりやすさのために使われている呼び方である可能性が高く、法令上の正式な用語ではないと考えられます。学科試験の対策としては、公式な資料の表現で理解しておくほうが安全です。

比較表で整理する

カテゴリー特定飛行への該当立入管理措置第三者上空許可・承認
Ⅰ該当しないーー不要
Ⅱ(要許可)該当する講じる飛行しない個別に必要
Ⅱ(不要になる場合)該当する講じる飛行しない条件を満たせば不要
Ⅲ該当する講じない飛行する一等資格等を満たして必要

よくある質問

カテゴリーⅠなら何をしても許可・承認は不要ですか。

いいえ。カテゴリーⅠは航空法上の飛行許可・承認手続きが不要というだけです。周囲の安全確認や機体の点検といった基本的な注意義務は、カテゴリーによらず必要です。

カテゴリーⅡとカテゴリーⅢの違いは何ですか。

立入管理措置を講じるかどうかです。講じたうえで飛行するのがカテゴリーⅡ、講じずに第三者の上空を飛行するのがカテゴリーⅢです。

「カテゴリーⅡA」「カテゴリーⅡB」という呼び方は正式な用語ですか。

一次資料を確認したかぎり、公式な用語ではないと考えられます。国土交通省の資料では、カテゴリーⅡのうち許可・承認が必要な飛行と不要な飛行を、説明的な書き方で区別しています。

第三者には知人や関係者も含まれますか。

含まれます。操縦者本人と、その飛行を補助する補助者以外は、すべて第三者にあたります。見学者や同僚であっても例外ではありません。

レベル3.5飛行はどのカテゴリーに入りますか。

カテゴリーⅡに含まれます。機上カメラによる確認で、従来の補助者配置や看板設置を代替する飛行方法です。詳しくは別記事で解説しています。

カテゴリーⅢの飛行には誰でも申請できますか。

いいえ。一等無人航空機操縦士の技能証明を受けた人が、第一種機体認証を受けた機体を飛行させる場合に限られます。リスク評価にもとづく飛行マニュアルの作成なども必要です。

まとめ

特定飛行はカテゴリーⅠ・Ⅱ・Ⅲの3つに分かれます。分類の軸は、特定飛行に該当するかどうかと、立入管理措置を講じるかどうかの2つです。第三者とは、操縦者と補助者以外のすべての人を指します。「カテゴリーⅡA・ⅡB」という呼び方は広く使われていますが、公式な用語ではないという点もあわせて覚えておきましょう。

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出典:国土交通省「無人航空機の飛行許可・承認手続」(https://www.mlit.go.jp/koku/koku_fr10_000042.html)

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